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NEED FOR SPEED

PRO STREET

メーカー:エレクトロニックアーツ

発売日:2008年3月19日

ハード:XBOX360

ジャンル:レーシングゲーム

入手難易度:★☆☆☆☆

価格目安:500円~

記述日:2016年7月7日

グラフィック:★★★☆☆

サウンド:★★★☆☆

操作性:★★★★☆

システム:★★★★☆

ストーリー:★★☆☆☆

難易度:★★★☆☆

ボリューム:★★★☆☆

総合評価:B

NFSだけどリアル重視

​ 俺はライアン・クーパー。走り屋だ。だけど、そんな世界もちょっと飽きてきちゃってさ、そんなこんなでレースの大会に出てみようと思ったんだ。そしたら、そこには元走り屋にして、この大会のキング「リョウ・ワタナベ」(CV:小杉十郎太)というランエボに乗った万年パーカーの嫌味な日本人が王座に座り続けている。俺の実力がどこまでかわからないが、きっと王座を奪ってみせるぜ…。
前作カーボンのストリートレースから、うって変わってサーキットや公道を舞台とした完全合法な、警察とは全く縁のないプロの世界へ。第一印象は「なぜ他と似たような事をNFSシリーズがやらなきゃならんの?」と思った、だけどそこはNFS。遺伝子を受け継ぎつつも新しいステージに試みているのだ。
重いハンドリング操作にクラッチ操作、ぶつかれば壊れてしまう車体、もちろん修理費は自腹。現実じゃ当たり前だけど、ゲームでは煩わしいだけのリアリティ重視な要素がたんまり入っている、しかしこれが一つ一つのレースにとてつもない緊張感を与え、己を試す要素となっている。ただここまでリアル指向ならドライバー視点が欲しかった…。
車のカスタマイズはNFS定番の外装から中身のパフォーマンスまで細かく設定が出来、外装の塗装やバイナルの貼り付けもより細かく設定できるようになった。又、パーツによる空力のバランスも設定できるようになり、更に本格的なチューニングが可能だ。
車種も前作から80台以上に増え、日本車もたっぷり。本作からGT-R(R35)とランエボXも初参戦だ。
レースの種類も多く、普通のレースからドラッグレースからウィリーコンペ、ドリフトに一ハイウェイを爆走する廃車と隣り合わせのスピードチャレンジと、バラエティに富み、コースは全て架空だが普通のサーキットから、空港、カリフォルニアのフリーウェイ、そして東京の首都高を模した港、福島の国道などもあり、日本人がラスボスなだけあり、日本が舞台のコースもたっぷり入っている。
街の看板もコードマスターズのヘンテコ看板が連なるコースと比べると雲泥の差があるくらい街並みはリアルだ。

無骨ながら盛り上がるテンション

​ そして本作の見所はなんといってもローカライズの気合の入り方が凄まじいところだ。
一度大会に出場すれば小君の良いMCがどーでも良い情報から他のドライバーの事、そして主人公を褒めたり貶したりとメニュー画面で面白おかしく本作の雰囲気に花を添えてくれているので、ついつい聞いてしまう。これがまた堀内賢雄、大塚芳忠、MCナイクと豪華な声優陣で聞き応えもバッチリだ。無骨な本作のテンションを超盛り上げてくれるありがたい存在だ。
ただストーリーというストーリーは特になく、ただ頂点を目指すだけで、ラスボスとの関わり合いなども特に無いのがちょっと寂しいし、ヒロインも今回はいない。又、今回実写ムービーは無くなっている。 ちなみに主人公は名前はあるのに、表彰されようといつでもフルフェイスのヘルメットを着用しているのがなんとも言えないぞ。
完成度は前作カーボンの中途半端な印象に比べると、システム、クオリティ、ボリューム共にとても高く。独自の要素が其処彼処にあるので一つの作品としてとてもよく出来ています。だけどこのような内容なので、ハードルは高く、わかりにくい部分もあり、ドリフトバトルなどは癖が強くて慣れるまで何度も車を破壊しながら走ることになるし、スピードチャレンジに至っては一つのミスが廃車に繋がるなど難しい点も多いのも確か。
そのためじっくりとコツコツするプレイスタイルが要求されるため、前作までオートマでライバル車にぶつけまくっていた自分としては、非常にクリーンなプレイの素晴らしさを教えられつつも、他のレーサーを1ミリも動けなくしてやりたいという衝動にも駆られるゲームでもありました。

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