メーカー：D3パブリッシャー

開発：ベストメディア

発売日：2004年7月22日

ハード：PlayStation2

ジャンル：FPS

入手難易度：★☆☆☆☆

価格目安：500円

記述日：2012年01月20日

グラフィック：★★☆☆☆

サウンド：★★☆☆☆

操作性：★★☆☆☆

システム：★★★☆☆

ストーリー：☆☆☆☆☆

難易度：★★☆☆☆

ボリューム：★★☆☆☆

総合評価：D

シンプルシリーズのFPS！

本作が出た当時は気になる反面嫌な予感しかしなかった。
既にこの頃には自分はシンプルシリーズの洗礼(THEスナイパー2)を受けており、このシリーズに対してかなり疑心暗鬼になっていた。
しかし自分の思いとは裏腹に、パッケージ裏にはとても魅力的な文字が並ぶ。アーミーファッションを取り扱う「ファントム」の衣装や装備を使用したキャラクターの着せ替えが可能、エアガンメーカーの大御所「東京マルイ」製の銃を67丁も用意されアタッチメントもあり、それを使って撃ち合いが出来るのだ。しかもFPSじゃないか。 買うしかな・・・
「待て・・・冷静に考えてみろ。シンプルシリーズだぞ？」
む！？もう１人の自分が囁く！
「冷静になれ！2000円なら中古でもっと良いゲームがゴロゴロしているぞ！」
・・・たしかに。

時は過ぎ。今はこの作品も中古価格で500円するかしないかで購入できる代物になった。 さて・・・一体この作品はどのようなものだろう。

第一印象は最悪で最低

「あの時買っておかなくて良かった！」第一印象はもう揺るぎないものにはなった。
この頃には既にコールオブデューティやバトルフィールドに手を染めてしまった自分にはこの作品はとても良いものとは感じる事が出来なかった。
視点移動がノロく、かなりモッサリとした操作性。不自然なくらい悪い視界。あまり頭がよろしいとは思えない敵と見方。種類が多い割に違いの分からない銃。効果がわからないアタッチメント。敵が見えているのに弾が届か無いなんて事もしばしばある。ロード時間も全体的に長く沸々とわき上がる怒りの仰ぐ。
一度は「もうクソゲー決定じゃー！」・・・と、なると思っていた。

一発で終わる恐怖と勇気

しかしここでディスクをプレステ2から取り出さず、もうちょっと忍耐強く遊んでみよう。するとこのゲームの隠れた良さがどんどん見えてくるのだ。
ストーリーモードと言える「サバイバルゲームモード」はチーム戦で行われルールも「殲滅戦」や「フラッグ戦」などのルールを2本先取のラウンド制で戦っていく事になる。
最初は悪い所ばかり見えてしまうがレベルが上がるにつれて敵も強くなり相手にする人数もこちらの人数が二人に対して五人を相手に戦う事もある。
重要なのは本作はサバイバルゲームである事。派手な戦争ゲームではないのだ。
決して突っ込んで一騎当千のような戦い方は考えてはいけない。弾はBB弾とはいえ、たった一発でも当ってしまえばルールにより行動不能になってしまう。
射程の短さだって発射音の静かさだってエアガンならば当然の事だろう。普通の銃ではないのだから。
重要なのは仲間との連携である。仲間のCPUは頭は悪いながら射撃の腕はそこそこあるので偵察や陣地に突撃など状況に合わせた指示が必要だ。
それでもやっぱりCPUは頼りない。仲間は全員やられてしまい、たった１人で戦わなくてはならないという場面もある。そしてどちらも最後の１人となり撃ち合いになって勝利した時、この瞬間の達成感と緊張感は計り知れない。(一度失敗したらやり直すのに時間がかかるからかもしれないが。)言い過ぎかもしれないが、この緊張感はコールオブデューティのオンライン対戦ルール「サーチ＆デストロイ」に通じるものがある！・・・これはさすがに言い過ぎかなぁ(^^;
操作性は決して良くない。ロードも長い。ステージも全14面と短い。悪い所を挙げればキリが無いだろう。
だけどこの作品独特の「孤独の緊張感」を味わえる作品と言うのはちょっと珍しいのではないだろうか・・・ただそれを感じるまでには至るにはかなりの時間と忍耐を必要とし、尚かつゲーム全体の劣悪さに耐えきらなければならないのだが。
面白いには面白かったけど決して人にオススメはできない。ただ所持していて一度プレイして放置気味ならもう一度遊んでやってみてはいかがだろうか。
そういう事を考えて評価するとDになるなぁ・・・Cではない。
オマケ要素として古谷徹氏による「カーグラフィックTV」を彷彿とさせる東京マルイのエアガンを紹介する「カタログモード」が収録されている。
これは普通にクオリティが高く見応え十分だ。
ちなみに最後までプレイすると衣装に女性には学校の制服が。男性にはなんと黒ロングコートとサングラスでマトリックスができるぞ。

(C)SF007