TOP>REVIEW>PlayStation2>ペルソナ4
ペルソナ4
メーカー:アトラス
発売日:2008年7月10日
ハード:PlayStation2
ジャンル:RPG
入手難易度:★☆☆☆☆
価格目安:3000円
記述日:2011年12月14日
グラフィック:★★★☆☆
サウンド:★★★★★
操作性:★★★☆☆
システム:★★★★★
ストーリー:★★★★★
難易度:★★★★☆
ボリューム:★★★★☆
総合評価:AA
「名作だ。」
皆口を揃えてこの作品に対してそう答える。
でも僕はそういう作品ほど近寄らない。
なぜやらないのかと聞かれたら「名作って言われてるならわざわざ自分がやる必要はもうない。」
しかしこれは建前。
本当は自分がそれに早々と注目せず誰かが先に面白さを見つけられた自分の身勝手な悔しさや嫉妬心があってただ意地になってやっていないだけだ。
こういう自分の良くないところ、悪いところを心の中では分かっていながら、ずっと見て見ぬ振りをする、それは自分の感情の一つを否定するとても苦しく辛い事だ。
そしてこの作品ペルソナ4に登場する人々も同様に苦しんでいる。
絶対に表には出せない、出したくない感情。それはどんな人にでも必ず存在する。
元来RPGの良心の裏返しの感情を担う役割はほとんど悪役が演じて来た、そして主人公たちの心は澄みきった良心そのモノのように扱われて来た。
しかしペルソナ4は違う、「テレビの中」という異世界では抑えてきた生の感情を爆発させたもう1人の自分が敵として立ちはだかる。それは嘘でもまやかしでもなく本人自身の感情の一部であり、それを倒すには戦闘で勝つだけではなく、「それも自分である。」と認めなくてはならない。
そしてそれを認めた時、人間はまた少し成長し、ペルソナ(ジョジョでいうスタンドのようなもの)という仲間を助ける力を得る。
多少漫画っぽい所はあるがフィクションで、ましてやTVゲームでこんな人間臭いキャラクター達に会えるとは思ってもいなかった、勝手な推測と思い込みだけでアニメ化するまでこの作品に近寄らなかった自分がとても恥ずかしい。
ストーリー自体も良かったのだが、この設定が自分にはとても心に響いた。
これぞ日本のRPG
と、設定の事ばかり書いてしまったが正直この作品に関してはあらゆるサイトで散々レビューし尽くされているのでちょっと偏った見た方で書いてしまった。
それではちょっと作品そのものに目を戻す。
本編の作品自体秀逸で、とても丁寧に作られており一年間の高校生活を1日1日充実して体験する事ができた。あらゆる行動がステータスに直結し、普段の生活に意味を持たせている所などまさに職人技だ。そしてボーカル付きの音楽も噂通り良いものだった、新しいゲームミュージックの形のようなものを垣間見たような気がする。
ただ文句を言うならば、少しダンジョンが単調な所は正直気になったかな。でも悪い所はそれくらい。
久しぶりに日本のRPGをプレイしたが、やはりゲームはグラフィックや自由度の高さが面白さを左右するものではない事を実証してくれた。
日本のRPGもまだまだ捨てたもんじゃない。
評価はAA