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バウンティハンター サラ

ホーリーマウンテンの帝王

メーカー:カプコン

発売日:2001年5月24日

ハード:PlayStation

ジャンル:アクションノベル

入手難易度:★★☆☆☆

価格目安:100円

記述日:2012年8月14日

グラフィック:★★★☆☆

サウンド:★★★☆☆

操作性:★★★☆☆

システム:★★★☆☆

ストーリー:★★☆☆☆

難易度:★☆☆☆☆

ボリューム:★★☆☆☆

総合評価:D

カプコンがサウンドノベル?

タイトルとパッケージから想像していたのは魔物狩りのバウンティーハンター「サラ」が「ホーリーマウンテン」という悪魔が蔓延る巣窟でそこにいる帝王を倒すという話で、帯に「さよなら、レナード。」書いてある所を見るときっとレナードは同業者兼恋人かなにかだろうと勝手に想像していた。そんなダークファンタジーな作品なのだろうと思っていた。
まさかホーリーマウンテンと言うのが西暦2060年のスラムと化した東京の新宿を中心としたギャングの帝王レナードが牛耳る地域の事だなんて誰がタイトルから連想出来るだろう。いやパッケージの裏に書いてあるんだけどさ。
そんなわけでこの作品僕の勝手な想像を斜め45度から切り刻んでくれたアクションノベルである。サウンドノベルではなく、アクションノベルである。
まずあのカプコンがノベルゲーを作る事自体意外に思うが、皆さんアクションノベルって言われても全くピンと来ないだろう。僕もだ。
考えるに話の内容が単にアクション映画みたいだからアクションノベルというのもあるかもしれないが、選択肢を制限時間内に素早く決断する「カウントダウン」やターゲットの動向を冷静に見極め次の行動を考える「ディテクティブタイム」の2つのシステムによるものだと思われる。ちなみに素早く正しい方向に選択肢を選んで行けばバウンティハンターとしてのランク付けがされる。ノベルゲーなのになぜかスコアがあるのだ。

舞台はNEO・TOKYO!!!

だが注目するべき所はシステム面ではなく、やはりストーリーだろう。舞台は西暦2060年、日本の「ネオ・東京」日本は空前の世界恐慌により国家は衰退し、貧富の差が激しくなった事で治安が悪化、警察機関も武装化がされたがそれでは追いつかずバウンティハンター制度が導入される。
主人公の「サラ・フィッツジェラルド」は自他ともに認める凄腕敏腕No.1賞金稼ぎとして政府から直々に新宿一帯(ホーリーマウンテン)を牛耳るギャング帝王「レナード・ガルシア(合計懲役370年、死刑62回)」の生死を問わない捕獲を依頼する、サラはアクション映画ばりの身のこなしでレナードをおいつめていく
・・・と、なんだか漫画や映画で見た事あるようなサイバーパンクな世界観だ。
しかし本作ではその「どこかで見た感」をなくすためなのか、世界観に深みを持たせるためなのか、文章の至る所に青く表示された用語(キーワード)が登場する。それをチェックすると本筋のストーリーでは語られない詳しい解説などが見る事が出来る(例えるなら「街」のTIPのようなもの)。
これがなかなか面白く、キーワードを見る事で人物、武器、兵器の解説を始め、東京は既に首都ではなく首都はなぜか仙台(メトロポリス・センダイ)に移ってたり、サラの住むマンションは皇居跡にあったり、地名が殆ど横文字にされていたり(荒川はアラリバー、吉祥寺はラッキー・ジョージ)と、2060年の日本を知る事が出来る。本筋のストーリーを見るよりこっちを見ていた方が実は面白い。

え?続くの!?

そしてその本筋のストーリーはというと、大きく3つのルートに分かれているのだが、展開は異なるものの大筋のストーリーや、レナードを倒す事は変わっていないので結末は大体どれも同じで、違うルートをプレイしているはずなのに結局終わり方は全部一緒というなんとも釈然としないモノになっている。
そして3つのルートを全てハイスコア(ミスらずただ正しい選択肢を選ぶだけ)でクリアすると4つめのルートが登場のだが、これが実はこのルート次回作「クリティカルバレット(PS2)」の布石になっていて、いかにも「続きます☆」ってくらい、かなり中途半端で気になる所で終わってくれている。まさか次回作が存在していて、しかも終わり方をすると思ってなかったので内心かなりびっくりした。
なるほど、だからどのルートをプレイしても次回作のためにご親切に死ぬ奴も生き残る奴も一緒だったのか。って・・・全然納得いかないぞ!
確かに本作で一つの事件は解決したけど、こういうのってやっぱりスッキリしない。ボリューム的にももう少しあっても良かったと思えたんだけど、それもどうやら引っ張るみたいだし・・・どうしようかなぁやろうかなぁ。うーん・・・。
ということで評価は残念だけどD
やっぱり終わらせる所はちゃんと終わらせて、次回作出す時に後付けでも良いから「実は!○○は○○だった!」の方がまだ僕は好きです。

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