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レースドライビン

メーカー:タイムワーナーインタラクティブ

発売日:1995年8月4日

ハード:SEGA STURN

ジャンル:ドライビングシミュレーター

入手難易度:★☆☆☆☆

価格目安:100円

記述日:2010年09月06日

グラフィック:★★☆☆☆

サウンド:★★☆☆☆

操作性:★★★☆☆

システム:★★★☆☆

ストーリー:☆☆☆☆☆

難易度:★★★★☆

ボリューム:★★☆☆☆

総合評価:C

グランツーリスモ以前に作られたドライブシミュレーター

本作は90年に作られたアタリのアーケード機レースドライビンの家庭用移植作である。
一見作品画面を見ただけじゃこのゲーム、ショボショボな道路以外テクスチャも貼り付けてないパリッパリなポリゴングラフィックで作られたマップはとてもつまんなそうに見えるし、 「またまたwwドライビングシミュレーターだなんて大口叩いちゃってwホントはただのレースゲームなんでしょwww?」って思われるだろう。
まぁまぁたしかにグラフィックはすごくショボイ!元々が90年のメガドラでさえ再現できたポリゴンだしショウガナイ。まぁサターン用に作られたオリジナルコースもかなりショボイけど。 しかししかしこのゲームはすごいぞ。マジで本当にちゃんとドライビングシミュレーターをやっちゃってます!
なんといってもこの車の重さ、すぐに止まることの出来ない慣性を感じることの出来る操作!なんとクラッチまでも採用!
オプションで速さの表示をキロとマイルに変更できたり、車線を右左帰ることが出来たりと細かなところまで設定できちゃいます!親切!
スピード感があまりないのがちょっと残念だが、それでもリアルな操作感がこの時代に出来ているのは正直言って凄い事だ!
でもリアルな操作感だけならただ先駆的なだけと思われるかもしれないがこのゲームをさらに凄いものにしているのはコースの構成だ。
一般的なタイムを競うモードもあるけどそんなものよりこっち!「スーパースタントコース」だ! 跳ね橋ジャンプ!1回転ループ!コークスクリュー!壁走りトンネル!他のレースゲームじゃあまず味わえないとんでもコースだぞ! しかしヒトタビ失敗すれば大事なマイカーは大爆発!!!勢いよくジャンプしすぎてボンネットから突っ込んで爆発!宙返りに失敗して爆発!対向車と正面衝突して爆発!崖に落ちて爆発!よくわからないけど爆発!
そのたびに自分の恥ずかしい事故シーンをご親切にリプレイで見せてくれちゃいます。なにが起こったのかわかりやすく教えてくれるぞ!たぶん!
乗れる車も多くスポーツカーからトラックやクラシックカー、三輪車まで幅広くご用意!コースもアーケードと家庭用オリジナル(アーケードのリメイク)をあわせて6つもあるよ! ちょっと古臭くてもっさりしていてやりにくいけれどなぜか癖になる不思議な面白さを持ったゲームになってたりしますよ!

説明書も必見だ!

さらにテンゲンの魂を引き継いだタイムワーナーインタラクティブのニクいギャグが盛りだくさんのナイスでイカす説明書も必見だ!!!テンションがこんなに高いのもこの説明書の影響さ! ゲームもいいけど是非是非是非!ゲームと同じぐらい気合の入った説明書も読んでもらいたい!
まずそれは説明書の表紙をめくった所から所から始まっている!
『このたびは、タイムワーナー インタラクティブのゲームソフト「RACEDRIVIN'」をお買い上げいただき、誠にありがとうございます。おーっと!さっそく遊びたい気持ちはわかりますが、はやる気持ちをおさえて、まずはこのマニュアルをお読みください。読まないでプレイした人の何倍も得した気分になることと思います。ゲーム内容に負けないくらいマニュアルにも気合を入れておりますので、今後ともゲームともども、タイムワーナーインタラクティブのゲームマニュアルをよろしくお引き立てくださいませ(?)』
(?)って・・・最初からテンションがイケイケだ。
そしてゲームの使用上の注意もなにかおかしいぞ。
『ディスクの汚れを拭く時はレンズクリーニングなどを使う、戦意の残らない柔らかな布で、中心部から外側に向かって放射状に軽く拭き取りましょう。その際、シンナーやベンジンなどを使わないでください。ましてや、吸うなどもってのほかの行為です。絶対、やめましょう!』
『お酒を飲んでプレイする事は法律で禁止されていませんが、普段から安全運転の習慣を付けるためにも、お酒は極力避けましょう(ああ、なんてためになるマニュアル)。あ、お酒は20歳を過ぎてからだぞ。』
なんとも余計なお世話である。
ゲーム内容の解説も『超お得ベリベリゴージャス・バージョンになっております(ほほほ)』『見た目で車を選んでもトレビアーン(←偽フランス人)』など頭に花が咲いた一言多い文章が目白押しだ。
最後には「こんなこともあったっけ」という開発者の笑える思い出話、そしてテンゲン時代から続く読者(?)のお便りコーナー

『トレビアン・ワンダフル・イカスお便りクラブ(仮称)』

略してTWIお便りクラブ(仮称)が巻末を飾っている。とんでもない名前だ。内容はユーザーとメーカーが和気あいあいとしていて面白いぞ。

説明書の重要性

しかしこの説明書、笑ってるだけではいられない。とても大事な事をこの説明書はしていると思う。昔も今も説明書というのは生真面目で無味無臭の退屈な文章で書かれた正直面白くもないものだ。見るとしてもキャラクター紹介ぐらいなもので、そのため説明書を見ずにそのままプレイしてしまうゲーマーも多い。そう思うとギャグをいたるところに散りばめ、ゲームの裏話やお便りコーナーでユーザーとの距離を短くしたりと、この説明書はセンスはともかく読者を飽きさせずに読ませる工夫が散りばめられている。
今、タイムワーナーインタラクティブは無くなってしまい今このような説明書を見る事はできなくなってしまった。しかしこの会社は説明書についての重要性を最もわかっていたのかもしれない。他のメーカーさんの説明書もこんな具合にセンスある楽しい説明書ならゲームはきっと、もっと楽しくなると思うんだけどなぁ。
話は長くなったけどゲームの評価はCです。
タイムエクステンドの「ドーンッ!」って音が好き!

関連作品
レースドライビン ゴー!ゴー!(PS)続編もあるよ!

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